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2010年4月25日

河川敷でバーベキュー大会-4月の利用者の集い

Filed under: お知らせ,スタッフBlog — 事務局 @ 1:18 PM

バーべキュウ風景

4月17日のお昼。昨夜の雨が嘘のようにあがり、気持ちのいい春の淀川河川敷。桜の花もこの日を待っていてくれたように、少しばかりですが薄紅の花弁を残してくれています。4月の「大阪希望館」利用者の集いは沖野事務局次長の“勇断”で河川敷での贅沢なバーベキュー大会となりました。ただし、禁酒は厳守!!ボランティアで参加のブログ担当オジサンとしてはちょいとさびしかったものの、参加者の盛り上がりでそんな思いもすぐどこかへ。網で焼く焼き肉は油が程よく落ちて絶品。調理を仕切ったスタッフの分林さんと渡辺さんは、炭火で顔を真っ赤にしながら肉、鶏、野菜、鉄板で豚キムチ焼もどんどん調理。

腕相撲おなかがいっぱいになったところで、キャッチボールを楽しむ人、芝生に腰掛けて語り合う人、なおもひたすら食べる人…。ブログ担当オジサンはレンタカー店で働きながら自立を果たしたOBメンバーの苦労話を教えてもらいながら、まだ食べていました。それにしても彼はよく頑張っています。そのうちどうしたわけか「腕相撲大会」が始まり、力比べ。巨漢を誇るメンバーが圧倒的強さを示しました。彼は今、福祉の仕事を目指してヘルパーの資格取得に挑戦中。「気は優しくて力持ち」そのままの人柄。きっと頼りになる福祉のプロになってくれることでしょう。

シュークリーム一息ついたところで、新しいメンバーも含めて自己紹介と近況報告。いつもよりみんなの声が大きく、笑い声も多い。やっぱり青空のもとで気持ちも前向きになれるみたい。自立して頑張っているOBメンバーのひとりは「スタッフの人たちには言えない悩みもあると思う。そんな時は同じ経験をしたOBにも相談してほしい。自分も希望館のおかげで自立して、何か恩返しがしたいと思っている。今のメンバーの相談に乗ることが今の自分にできる恩返しだと思う」とあいさつ。とても感動的でした。そのあとはデザートタイム。イチゴや飛び入り参加してくれたNHKディレクターの方がお土産に持ってきてくれた“超高級”シュークリーム、プリン、ゼリーなどをごちそうになった後、「来た時よりも美しく!!」ときれいに片づけて、4月の「利用者の集い」は終了しました。

片づけ

2010年4月15日

「大阪希望館」上演される

Filed under: お知らせ,スタッフBlog — 事務局 @ 12:03 PM

去る4月10日・11日にワッハホールにおいて、あんがいおまる一座・ごくらくとんぼ一座合同公演「大阪希望館」が上演されました。

今回の公演では、おんがいおまるさんのご好意で、私たちの「大阪希望館」利用者の皆さんもみんなで鑑賞させていただきました。また、私たちが斡旋させていただいたチケット販売代金の全額を希望館にご寄付いただくとともに、観客の皆さんにパンフレットを配布いただくなど、多大なご支援をいただきました。心からお礼申し上げます。

さすが「名作」の誉れ高い作品だけあって、コミカルに始まったお芝居が終盤には感動的に盛り上がり、戦争はあかん!!というメッセージが強く心を打ちました。

15年間にわたって上演されたあんがいおまる一座による「大阪希望館」は今回で終演とのこと。あんがいおまるさん、脚本の綾羽一紀先生、劇団員の皆様、本当にお疲れ様でした。そしてありがとうございました。以下にパンフレットにあったおまるさんのあいさつ文を再掲させていただきます。

* * * * * * * *

 五年前、戦後六十年をもって、この、難波利三先生の名作「大阪希望館」に、いったん終止符を打った。百回近い舞台を多くの方が見てくださった。それなのにまた平成二十二年、再演を決めたのはなぜか。

 戦後、希望を胸に、学び、働き、子を育て、豊かになったはずの絶頂にいた私たちは、十数年前、一気に谷底へ落ちた。そこでますますお金が中心となり、お金によってモノゴトを判断する人々が増えた。そして、仕事がなくなり、住む家のない人も増えた。まるで戦後のような…。

 当然、戦後の状況とは今は、表面は似ていても、質は異なる。しかし、私たちは、それを「希望」と「やさしさ」をもって克服しなければならない。これは戦後も今も同じだ。

 そこで今一度、昭和二十年に思いをおこし、現代を見直し、「希望」と「やさしさ」を取り戻したい。それが今回の再演の理由である。

 再演にあたり、多くの方のご協力に感謝し、大阪市に生まれた現代の「大阪希望館」が一人ひとりの心の灯となることを願ってやまない。

あんがいおまる

2010年3月19日

シナピスセンター主催「大阪希望館報告会」の感想文を寄せていただきました

Filed under: お知らせ,スタッフBlog — 事務局 @ 1:36 PM

2月27日、カトリック大阪教区者会活動センター・シナピスセンター主催による「野宿者支援研修会」が阿倍野教会で開催され、約40名の方が参加されました。その中で「大阪希望館」の沖野事務局次長が『大阪希望館』の報告を行いました。この度、研修会に参加された阿倍野教会社会活動委員会の野村嘉寿子様から「感想文」を寄せていただきましたので、以下に紹介させていただきます。

『大阪希望館報告会』に参加して   

   阿倍野教会社会活動委員会 野村嘉寿子

 研集会では、最初に『ふるさとの家』の本田神父さんから釜ヶ崎の近況についてお話がありました。釜ヶ崎で活動する釜ヶ崎キリスト教協友会の基本は「宣教活動はしない」「その人を人として大切にする」を合言葉に活動していることが触れられ、厳しい状況におかれている人たちに対する視点やボランティア活動の基本が強調されました。

 ついで、大阪希望館沖野事務局次長からプロジェクターを使って大変わかりやすく説明されました。大阪希望館は公的な支援を求めず、宗教組織・労働組合・市民など民間の善意のカンパによって運営されています。大阪希望館は住居と職を失いやむなく野宿者にならざるを得ない労働者の相談に乗り、アパートの世話や健康回復や就労への協力をおこない、その人の再出発を支援しています。現在、20代から40代を中心とする18名の人がアパートに入り、すでに5名が卒業して社会復帰してがんばっています。

 さらに卒業生の第一号のYさんから自らの経験を報告されました。S県で働いていたが、派遣切りで職を失い、野宿生活をしながら西成に来て、NPO釜ヶ崎支援機構と大阪希望館との出会いによって「その日をどう過ごすか、死ぬことしか考えられなった者が大切に生きていこうと考えるようになった。本当に助かった。困っている人たちにこんな支援組織があることを知ってもらいたい」とトツトツと語られたのは大変な感動でした。

 昨年1月に司教団から発表された「2009年いのちを守るための緊急アピール」がひとつのきっかけになって大阪希望館が誕生し、少しずつ活動が積み重ねられていることを知りました。阿倍野小教区評議会では大阪希望館の発足に協賛し、新年度からも経済的な協力の方向で話し合いが進んでいます。今日の話し合いの中で、「どうしたら大阪希望館のボランテイア活動に参加できるか」という積極的な質問もあり、私もいろいろ学び、参加していきたいと思っています。

※文中の「2009年いのちを守る緊急アピール」は下記からご覧になれます。http://www.cbcj.catholic.jp/jpn/doc/cbcj/090113.htm      

2010年3月15日

あんがいおまる一座「大阪希望館」公演迫る!!

Filed under: お知らせ,スタッフBlog,未分類 — 事務局 @ 5:29 PM

 あんがいおまる一座とごくらくとんぼ一座の皆さんによる合同公演「大阪希望館」が近く上演されます。これに際しまして、あんがいおまるさんから「大阪希望館」利用者の皆さんを無料で招待していただくとともに、「大阪希望館」が斡旋させていただいたチケット販売代金(約15万円)の全額を「大阪希望館」運営資金に寄付していただきました。

 あんがいおまる一座の皆さんには「大阪希望館」設立段階からご支援いただいており、昨年7月の設立記念集会にもボランティアで演劇版「大阪希望館」のダイジェストを演じていただきました。

 また、あんがいおまるさんは難波利三さんの小説「大阪希望館」の演劇を通じて平和の大切さを訴えていきたいと仰っています。2007年、格差と貧困の拡大の中で、赤木智弘さんの語った「希望は戦争」と言う言葉が社会に衝撃を与えました。現在も貧困問題は深刻な実態にあり赤木さんの言葉を軽々に批判できない社会状況は続いていますが、若者にとって希望が戦争であってはならないのも真実です。ささやかではありますが、「大阪希望館」を介した私たちの交流が「希望は平和」というムーブメントにつながっていけばと思います。

 今回のあんがいおまる一座の皆さんのご好意に心からお礼申し上げるとともに、合同公演「大阪希望館」のご成功を私たち「大阪希望館」としてもお祈りします。

【「大阪希望館」公演日程とチケット購入について】

  • 公演日時 4月10日(土)PM6:00〜/11日(日)PM1:00〜
  • 公演会場 ワッハホール(大阪市中央区難波千日前12-7・℡06-6631-0884)
  • 入場料  前売3,000円 当日3,500円 子ども1,500円(前売・当日とも)
  • チケット申し込み チケット専用フリーダイアル0120-334-139
  • 大阪希望館公演チラシはこちらをクリック

2010年3月4日

中島岳志さん招き「希望館」テーマにシンポジウムが開催されます

Filed under: お知らせ,スタッフBlog,未分類 — 事務局 @ 10:13 AM

自治研チーム見学先日、自治労大阪府本部の皆さんが5月に開催される「地方自治研究集会」の打ち合わせを兼ねて「大阪希望館」を訪問されました。自治労大阪府本部の皆さんは連合大阪を通じて「大阪希望館」を支援してくださっています。

自治労大阪府本部が5月22日に開催する「地方自治研究集会」の分科会のひとつとして「大阪希望館」の取り組みを中心に現代の貧困問題とその克服に向けた課題を考える講演・シンポジウムを開催されるそうです。

この講演・シンポジウムには、ホームレス支援活動にも積極的に参加し貧困問題にも積極的に発言されており、また「大阪希望館」の呼びかけ人でもある中島岳志さん(北海道大学准教授)が参加されるそうです。また、「大阪希望館」からも沖野事務局次長による活動報告やOBからの発言なども行なう予定です。

自治労の皆さんによると「地方自治研究集会」には組合員だけでなく、市民の皆さんにも広く参加を呼びかけたいとのことですので、「大阪希望館」を応援してくださっている皆さんの積極的な参加をお願いします。なお、詳しい開催要項や参加申し込み方法は改めて教えていただけるそうなので、後日改めてお知らせします。

2010年2月16日

「人間ばんざい」―難波利三講演会が開催されました

Filed under: お知らせ,スタッフBlog — 事務局 @ 11:03 AM

難波講演会・講師2月12日、直木賞作家で「大阪希望館」名誉館長の難波利三さんの講演会がエル・おおさか内の「エル・シアター」で開催されました。主催は(社)大阪労働者福祉協議会など。多くの聴衆が来場され、開場時間を15分繰上げ5時45分に開場。800席ある会場は満席で、立ち見の方もいらっしゃった。

講演は、まず大阪文化のお話から始まりました。難波さんは大阪が誇る文化として「自由闊達な気風」「大阪弁の美しさ」「食文化の発達」の3つを挙げられ、それぞれ楽しいエピソードを交えて解説された後、「大阪はこの3つが健在なうちは大丈夫。まちの発展は間違いない」と太鼓判を押されました。

続いてお話は往時の“てんのじ村”の風情や芸人さんたちとの交流に移りました。大阪に住みながら大阪の舞台には立てず、西日本の各地に「余興」の巡業に生きる芸人さんたちの貧しい生活ぶり、それでも捨てられない芸人としての「誇り」、その誇りを傷つけずに支え合う芸人仲間の「互助精神」。難波さんは、一見拙く面白みのない芸に生きるてんのじ村の芸人の中に潜むこうした輝きを発見され、それを直木賞受賞作となった「てんのじ村」に描かれたのでした。「すべての人に与えられている大切なもの、それは『出会い』です。しかし、『出会い』を宝物にできるか、通りすがりの石ころで終わらせるかは本人の心がけ次第です。向上心を持って前向きに生きている人は『出会い』を宝物にすることができると思います」と。

講演の後段は「大阪希望館」にまつわるお話でした。新聞記者の紹介で「大阪希望館」のモデルである「梅田厚生館」初代館長の五十嵐兼次さんに取材されたお話し、わたしたちの仕事と住まいをなくした人の支援運動に「大阪希望館」の名を使いたのとの依頼を快諾してくださったお話し、そして何より圧巻だったのは難波さんご自身がお若い頃にご苦労された体験談でした。「20年間封印してきた」と仰った不遇な時代のお話は重く、貧しさそのものよりも人や世間の冷たい視線や仕打ちがいかに人を傷つけるかを改めて知る思いがしました。

最後に難波さんは「本当にすばらしい人と言うのは、地位や財産ではありません。人の痛みのわかる人です。『大阪希望館』の運動は人の痛みを自分の痛みとして困難に直面している人たちを応援するものです。どうか皆さんのご支援をお願いします」と「大阪希望館」への支援を呼びかけてくださいました。

なお、当日会場で「大阪希望館」への支援カンパをお願いしたところ、ご来場の皆さまから総額102,128円ものご寄付をいただきました。ご支援、ご協力に心からお礼申し上げます。ありがとうございました。

難波講演会・聴衆

2010年2月4日

新しい論文をアップしました。

Filed under: お知らせ — 事務局 @ 10:11 AM

このホームページの「論文・提言」コーナーに「大阪希望館」事務局次長・沖野充彦の論文「市民ネットワークとしての『大阪希望館』の出発」をアップしました。これは2009年10月に創刊された「ホームレスと社会」(明石書店)に掲載されたものです。ぜひご一読ください。

http://osaka-lsc.jp/kiboukan/teigen/teigen_002.html

2010年1月25日

Nさんの冥福祈り、「健康」を誓う-「利用者の集い」

Filed under: スタッフBlog — 事務局 @ 11:01 AM

1月23日の昼から「大阪希望館相談センター」で「入所者の集い」がありました。

最初に1月10日に急逝されたNさんの遺影に参加者が一人ひとりお線香を供え、ご冥福をお祈りしました。話は自然とNさんの思い出話に。特に親しかった入所者のひとりは「本当に気持ちの優しい、純粋な人だった。就職試験にむけて頑張っていたのに…」と声を詰まらせていました。入院から手術に立ち会ったスタッフの渡辺さんは、「さびしい。本人が一番悔しいだろう。手術に入る前、私がご両親もこちらに向かっておられるので頑張れと言うと、気丈に頑張ってきますと言っていた。それが最後の会話になってしまった。ただご両親に引き取られて家に帰るときのお顔は安らかでした」と病気と闘ったNさんの最期の姿を伝えてくれました。

スタッフの分林さんによるとNさんは年始早々の1月4日にハローワークに行き紹介状をもらい、6日に面接試験の予定が決まっていたと言います。自立に向けて歩みだしたその矢先、5日の早朝に体調の異変を訴え緊急入院・手術となり、果敢に大きな施術に耐え切ったのですが、術後の経過が思わしくなく帰らぬ人となってしまわれました。今となってはご冥福をお祈りするだけですが、痛恨の極みです。

この日、他に2名の方が入院による病気治療のため「集い」を欠席していました。健康保険もない派遣労働や「ネットカフェ」生活が、本人や周囲が思う以上に健康を蝕んでいるのでしょうか。

「集い」ではこの後、分林さんの「大阪希望館の今年の目標は“健康”」とのテーマ設定を受けて、精神的なことも含めて「健康」について語り合いました。老人ホームで介護の仕事をしながらヘルパー資格に挑戦している青年が、お年寄りに風邪など移さないようにマスクと手洗い・消毒を徹底している、との話しには頭の下がる思いがしました。結構みんな健康には気をつけていて感心しました。中年太りの私は反省しきり。教えてもらった「和菓子ダイエット」にでも挑戦してみようかな。

2010年1月18日

訃報-Nさんのご冥福をお祈りします。

Filed under: お知らせ,スタッフBlog,未分類 — 事務局 @ 9:58 AM

訃報

  2010年1月10日あさ、希望館に入所中のNさん(41歳)が、「急性大動脈解離」で入院先の病院で亡くなりました。Nさんは1月4日正月明け早々にハローワークに行って求職活動をしていました。その時点では、スタッフにも取材のマスコミの方にも非常に元気な姿を見せていました。

 ところが翌5日の朝7時頃に、支援用居室のあるアパートに泊りこんでいるスタッフの部屋を訪ねて、「胸が締め付けられる。苦しい。」と訴え、すぐに救急車で搬送されました。その時点でも意識ははっきりあり、救急車まで歩いていけるほどでしたが、病院到着後非常に切迫した状況だということで、心臓の緊急手術を受けることになりました。手術は12時間にも及び、連絡を聞いて駆けつけたご両親も見守る中、手術は無事に終了しました。

 1週間が山だということで意識の回復を待っていたのですが、とうとう意識が回復することなく1月10日朝、ご両親が見守る中で静かに息を引き取られました。Nさんのご遺体はご両親が引き取られ、ご実家の方で葬儀がとりおこなわれました。

  Nさんが希望館に来たのは昨年の7月31日でした。一昨年秋のリーマンショックの影響を受け、自身も派遣されていた愛知県の自動車関連会社の仕事を失いました。ネットカフェなどで寝泊まりした後、仕事を探して来阪し、ようやく見つけた府内の派遣会社に、昨年2月から住み込みで入ることができました。

 ところがその派遣会社も、初夏にかけて仕事が極端に少なくなり、寮費を差し引かれると赤字になってしまうという状態になっていきました。7月の収入は2万円、寮費も払うことができないため、7月下旬にやむなく派遣会社の寮を出て野宿せざるをえなくなりました。野宿しながらハローワークに行っても、紹介してもらえるような仕事もなく、あちこちの公共機関で「たらいまわし」状態になって、なんとか7月30日にOSAKAチャレンジネットにたどり着くことができました。そこから翌7月31日に希望館入所となりました。

  希望館入所後は、派遣切りにあった愛知県の派遣会社での失業手当を受給できることが分かり、支援居室に住民登録をおいて受給手続きをおこない、公共職業訓練にも通い始めました。6年前に「大動脈瘤」で4カ月入院したことがあったので、病院にも通って血圧を下げる薬も飲むようになりました。明るくやさしい性格で、スタッフからも同じ入所者からも、訓練校の先生方からも慕われていました。

 職業訓練も12月下旬に終わり、さまざまな免許も取って、いよいよ本格的に就職活動をしていこうという矢先に病に倒れ、亡くなられたことはスタッフ一同残念でなりません。

  不安定な派遣での仕事と生活を繰り返さざるをえず、最後は野宿までしなければならない状態にまで追い込まれていった不安とストレスが、見えないところで体を蝕んでしまっていたのではないかと考えざるをえません。将来に希望が持てる安定した生活を続けることができていれば、もっともっと自分の体や日常生活にも気を配ることができたのではないかと、くやしい思いと同時に、Nさんとのかかわりの中で、発病や死を避けることができる方法を十分に取ることができなかったのだろうかと、申し訳ない思いとが交錯しています。

  新年早々に訃報を届けなければならないのは心痛むものですが、Nさんの死を無駄にすることなく、一人でも多く「野宿になる前、なった直後」に適切な支援を始めることができるよう、スタッフ一同あらためて心を引き締め取り組んでいくつもりです。

  今後ともよろしくお願いいたします。

 大阪希望館運営協議会事務局次長 沖野 充彦

大阪希望館相談センター スタッフ一同

2009年12月22日

【報道記事】大阪日日新聞で取り上げられました

Filed under: お知らせ — 事務局 @ 9:02 PM

12月21日、大阪日日新聞朝刊で大阪希望館の活動が取り上げられました。

「大阪日日新聞」ニュース記事
『官と民の雇用対策』

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