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2015年2月23日

「仕事と住まいを失くした若者たち」への支援を始めて9年度目〜2015年度の困窮者支援

Filed under: お知らせ,スタッフBlog — 事務局 @ 8:41 AM

2015年度は、「仕事と住まいを失くした若者たち」への支援を始めて9年度目になります。

2007年度にNPO釜ヶ崎支援機構と大阪ホームレス就業支援センターで実施した、大阪市と厚生労働省の2つの「ネットカフェ宿泊者」調査は、翌2008年度にOSAKAチャレンジネット(住居喪失不安定就労者支援センター)の開設につながり、そしてリーマンショックにより、派遣労働者など多くの人が仕事も住まいも失って路上に投げ出された事態に対処するため、2009年度に大阪希望館(住まいを失くした人の再出発支援センター)を設立してきました。

その間、ホームレス支援策の拡充と「住居喪失不安定就労者」支援策の開始、定住型の生活困窮者も支援対象とした「絆再生事業」への拡大、そして2015年度からの生活困窮者自立支援制度の開始とホームレス支援策の縮減と、時代も施策・制度も大きく動いてきました。

生活困窮者支援制度が、「地域」の困窮者へと目を向け、「ホームレスを生まない地域社会」を全国でつくっていこうと指向する一方で、実際に地域からはじき出されてホームレスにならざるをえない人たちへの視座が薄くなっていこうとしていることには、懸念も感じています。特にチャレンジネット(住居喪失不安定就労者支援センター)やホームレス就業支援協議会等が設置されてきた大都市部では、「排除しない地域社会」とともに、「排除されて流れ着いた人たちを受入れて包み込む地域社会」の両方が求められているはずです。

大阪希望館では、私たちの目的である「誰もこぼれ落とさない社会をつくる」、そのために「大阪のまちを大きなセーフティネットにしていく」ために、その両方の取り組みを進めていく2015年度にしたいと思います。

そのために、

1、大阪希望館の支援居室をベースにした、「仕事と住まいを失くした若者たち」の再出発を支援する取り組みを続けるため、「支援ハウス・ホープ」と名付けなおして、グループホーム型の自立支援資源を継続します。

2、OSAKAチャレンジネットがおこなってきた「ネットカフェ宿泊者」や「住まいを失くした人、失くしそうな人」の広域相談窓口としての機能を引き継いで、「まちかど相談室」で電話・メール・来所での相談をおこないます。

3、地域に埋もれている、あるいはホームレス状態から地域生活に移ることはできたが孤立している、「就職困難の要因を抱える稼働年齢層の人たち」を包摂し、支援していくために、旧天神橋温泉に「障がい者就労移行支援事業所ホープ・エッグ」を開設します。

4、「ホープ・エッグ」に隣接して、旧天神橋温泉内に、引きこもり状態の若者・中年層から、子供子育て層、行く場所に困っている高齢者までが広く集えるフリースペースとして「まちかどサロン」を開設し、そこを「仕事と住まいを失くした若者たち」や「障がいや就職困難要因を抱える人たち」と幅広い住民層が交流し合って、ハイブリットの助けあい地域をつくるプラットフォームにしていきたいと思います。

大阪希望館は、新しく設置される生活困窮者等への自立相談支援窓口と連携しながら、小さいながらも、地域と広域の両方から困窮者等を受け入れて包み込む社会資源のモデルとして、歩みを進めていこうと思います。

2014年9月29日

26年度大阪市生活困窮者自立促進モデル事業(就労準備支援)をはじめます。

Filed under: お知らせ,スタッフBlog — 事務局 @ 9:15 AM

101日より2015331日までの6ヶ月間ではありますが、生活困窮者を対象にした就労準備支援事業のひとつを、障がい者就労移行支援事業所「アスラクト」(A´ワーク創造館内)を運営する一般社団法人Me2(浪速区)と共同事業体を組んで、大阪市より受託しました。

大阪市ではすでに今年1月から、東淀川区・西淀川区・西成区の3区で、生活困窮者を対象にした自立相談支援事業と就労準備支援事業が始まっています。

今回は、第2弾のモデル事業として、あらたに淀川区・城東区・浪速区・生野区・住吉区・平野区の6区で自立相談支援と、淀川・城東・浪速3区と生野・住吉・平野3区の2ブロックでの就労準備支援事業がはじまります。

大阪希望館では、そのうち淀川・城東・浪速3区の就労準備支援事業を、Me2との共同事業体「就労準備センターくらしとしごと創造館」で担うことになりました。実施場所は、おもに淀川区と城東区からの参加者を大阪希望館の地域活動センターである旧天神橋温泉(地下鉄・天神橋筋六丁目)で、浪速区からの参加者をMe2があるA´ワーク創造館(JR環状線・芦原橋)で支援することになります。

(就労準備支援事業への参加は、モデル事業実施区役所にある生活困窮者自立相談支援窓口経由となります。)

就労準備案内 チラシ(PDF)


就労準備支援図 (PDF)

大阪希望館では、2007年厚労省「住居喪失不安定就労者調査」から始まり、2008年OSAKAチャレンジネット開設、2009年大阪希望館開設と2013年ステップ就労事業(若年困窮者への就労訓練事業)等を通じて、若年ホームレスと若年困窮者(特に、就労・生活困難要因を複合的に抱えて、孤立したり、路頭に迷ったりした若者たち)に対する総合的支援の経験を積み重ねてきました。その経験を生かしていくとともに、Me2がおこなってきた障がい者支援の経験に学びながら、相談窓口を受託した各区の社会福祉協議会と連携して、就労準備支援事業に取り組んでいきたいと思います。

2014年7月28日

地域のみなさんと一緒に、希望館5周年記念集会を行いました。

Filed under: お知らせ,スタッフBlog — 事務局 @ 11:56 AM

2014年7月26日、天神橋筋六丁目近くの豊崎東会館で、大阪希望館5周年記念集会「支えあえるまちと、困窮者・孤立者への支援の課題」を、大阪希望館運営協議会第6回総会と合わせておこないました。65名ご参加いただきました。

ゲストスピーカーには、東京の台東区・隅田区・荒川区をベースに、新宿区・世田谷区でも、低所得や認知症・障がいをかかえる高齢者の住まいと生活支援をおこなっているNPO法人ふるさとの会の滝脇憲さんと、箕面市で高齢者から子供までが互助でサポートしあうまちづくりを進めているNPO法人北芝暮らしづくりネットワークの池谷啓介さんを招いて、それぞれの地域での先進的な取りくみを教えていただきました。東京・ふるさとの会の滝脇さん箕面・北芝暮らしづくりネットの池谷さん

ゲストスピーカーのお話の後に、北区社会福祉協議会のみなさんの進行で、「地域の課題を考える」ワークショップを、6つのテーブルに分かれておこない、最後に豊崎東地区民生委員長の藤岡勝栄さんにまとめをしていただきました。

今回の記念集会の特徴は、参加者の半分近くが、希望館が活動する地域の民生委員など地域の方々、北区や東淀川区、西成区の社会福祉協議会の方々だったことです。路頭に迷った若者たちを幅広く受け入れて再出発を支援しながら、地域に根差したサポート団体・社会資源になっていく第一歩になりました。ワークショップの様子1ワークショップの様子2

ご参加、ご協力いただいたみなさん、ありがとうございました。

2014年6月9日

7月26日(土)大阪希望館5周年記念集会「支えあえるまちと、困窮者・孤立者への支援の課題」に、ご参加ください。

Filed under: お知らせ,スタッフBlog — 事務局 @ 9:25 AM

2014年7月26日(土)午後、大阪希望館運営協議会の第6回総会と、

5周年記念集会「支えあえるまちと、困窮者・孤立者への支援の課題」を、開催します。

「大阪のまちを大きなセーフティネットに」を掲げて、路頭に迷った若者たちの再出発を支援するために、2009年5月に大阪希望館を開設して、5年がたちました。この間、支援居室には80人を超える若者を受け入れて、「すまい・しごと・くらし・こころ」を包括的にサポートし、再出発とその後の生活を支援してきました。またそれだけでなく、実家やアパート等で暮らしながらも孤立した状態にある若者40人以上に、就労訓練・就職支援や生活支援をおこなってきました。

2015年度から、生活困窮者支援制度が始まります。また、低所得高齢者の住まい方と生活を地域で支える「地域善隣事業」もおこなわれます。低所得でも、高齢や障がいがあっても、不安定就労の若者や片親世帯などであっても、孤立し困窮することなく地域で支えあって生きていける大阪を、どうしたらつくっていけるのか。

東京や箕面の先進事例に学びながら、地域が抱える課題を一緒に考えていきたいと思います。

【日時】2014年7月26日(土)

【場所】豊崎東会館(地下鉄「天神橋筋六丁目」駅下車、2番出口を北へ。自立支援センターおおよど南隣。

【第1部・総会】PM1:00〜1:45 大阪希望館運営協議会第6回総会

【第2部・集会】PM2:00〜4:30 「支えあえるまちと、困窮者・孤立者への支援の課題」

◆ ゲストスピーカー 瀧脇 憲 さん(東京・NPO法人ふるさとの会)・池谷 啓介 さん(箕面・NPO法人北芝暮らしづくりネットワーク)

◆ ワークショップ 「地域の課題をワークショップで考えよう」

・進行 大阪市北区社会福祉協議会のみなさん

・まとめ 藤岡 勝栄 さん(豊崎地区民生委員長)

【主催】大阪希望館運営協議会(一般社団法人 大阪希望館)

【協賛】大阪市北区社会福祉協議会・豊崎東地域社会福祉協議会

【案内チラシ】 大阪希望館5周年記念集会 (PDF)

大阪希望館5周年記念集会

2014年5月23日

希望館の取組み、神戸新聞と毎日新聞(大阪)にも載っていました。

Filed under: お知らせ,スタッフBlog — 事務局 @ 1:03 PM

2014年4月12日にMSN産経フォトに掲載されていた大阪希望館の取組みの記事ですが、

4月12日の神戸新聞夕刊と4月18日の毎日新聞大阪市内版等、共同通信加盟のいくつかの新聞に掲載されていたようです。

神戸新聞夕刊の記事をアップしておきます。MSN産経フォトでは切れている、記事の後半も載っています。神戸新聞20140412夕刊・希望館

2014年4月16日

希望館の取り組みがMSN産経フォトニュースに載りました。

Filed under: お知らせ,スタッフBlog — 事務局 @ 3:50 PM

希望館MSN産経フォト

20140412 MSN産経フォト」

若い路上生活者に希望を 大阪の団体、個室提供

清掃作業する「大阪希望館」の入所者たち=大阪市

仕事や住む場所を失った若者に、個室を提供しながら就労支援をする取り組みを、社会福祉団体「大阪希望館」(大阪市北区)が実施している。増えつつある路上生活の若者らの自活を後押しする試みとして注目されている。大阪希望館は2009年、大阪市西成区のあいりん地区で日雇い労働者の支援活動に取り組む沖野充彦さんらが設立した。沖野さんによると、あいりん地区で近年、以前はあまり目にすることのなかった20〜30代の路上生活者が増えていると感じたのが設立のきっかけだった。入所者は、希望館が借りている大阪市内のアパートの部屋で生活する。家賃を支払う必要はない。週に3回、河川敷の清掃作業をし、1回4500円程度の手当の一部を生活費として受け取る。残りは希望館が管理し、退所時に就職、生活資金として手渡す。アパートには雑談できるように談話室を設置した。

[MSN産経フォト・掲載先]

http://photo.sankei.jp.msn.com/highlight/data/2014/04/12/07osaka/

2014年4月1日

2013年度の活動報告をアップしました。

Filed under: お知らせ,スタッフBlog — 事務局 @ 10:19 AM

大阪希望館でおこなった2013年度の支援活動の報告をアップしました。

希望館2013年度報告書 – 1~2p

希望館2013年度報告書 – 3~4p

希望館2013年度報告書 – 5~6P

希望館2013年度報告書 – 7~8p

2014年3月17日

第2回希望祭、楽しくあそびました。

Filed under: お知らせ,スタッフBlog — 事務局 @ 9:28 AM

3月16日(日)、この日は春の陽気で温かく、イベント日和のなか、「第2回希望祭〜ホッポちゃんとタイムスリップ〜」を開きました。ホッポちゃん地蔵

昭和の時代へタイムトンネル

ホッポちゃん地蔵も登場午前中は昔懐かしい品々を展示。特大そろばんやミシン

アイロン


火鉢の数々

お手玉ゴム鉄砲の射的1ゴム鉄砲の射的2

午後からは来てくれた大勢の子供たちと、ゴム鉄砲の射的や紙相撲、お手玉などであそびました。

駄菓子屋も登場し、ラムネやコーヒー牛乳も販売。

子供たちも昭和レトロを味わった一日でした。

駄菓子屋

2014年3月1日

3月16日(日)第2回希望祭〜ホッポちゃんとタイムスリップ〜開きます。フリーペーパー「HOPE・O(ホープ・エッグ)」第2号もできました。

Filed under: お知らせ,スタッフBlog — 事務局 @ 7:39 PM

第2回希望祭チラシ前回好評を博した「希望祭〜ホッポちゃんと遊ぼう〜」に続き、

2弾!「第2回希望祭〜ホッポちゃんとタイムスリップ」を

316日(日)に、旧天神橋温泉で開きます。

ステップ就労事業で使わせていただいている昭和レトロの雰囲気をそのまま残したお風呂屋さん(現在は廃業)で、これまたレトロな昭和20年代〜40年代の懐かしい品々と遊びで盛り上げようという企画です。

午前の部(10001200)は、懐かしい品々の展示会。

午後の部(13001600)は、おてだま、おはじき、めんこなど、懐かしい遊びが体験できます。

なつかしい駄菓子屋さんも開店。

さらに“ホッポちゃん地蔵”なるものが登場するらしい。

天神橋温泉

ぜひお立ち寄りください。

また、フリーペーパー「HOPEO(ホープ・エッグ)の第2号も発行。

今号は、8ページ。困ったときの相談先や第2のセーフティネット、希望館が活動している地域の人たちの紹介です。


ページ8-1

ページ2-7

ページ6-3

ページ4-5

ホープ・エッグ第2号2ページ3ページ4ページ

5ページ6ページ7ページ裏表紙付録

2012年7月24日

7月21日、豊崎東会館で「大阪希望館設立3周年記念集会」を開催

Filed under: スタッフBlog — 事務局 @ 4:50 PM

-大阪希望館設立3周年記念誌「大阪希望館3年間の挑戦-誰も社会からこぼれ落とさないを合言葉に―」を発行-

豊崎東の皆さんはじめ110人が参加

7月21日、北区の豊崎東会館にて「大阪希望館設立3周年記念集会」が開催され、地元、豊崎東のみなさんをはじめ、労働組合、NPOや福祉施設関係者、宗教者など支援者110人が参加しました。

大阪希望館代表幹事 山田保夫さん 大阪希望館代表幹事で前大阪労働者福祉協議会会長の山田保夫さんが開会あいさつに立ち、「今回で退任となるが、これからもライフワークとして関わっていきたい」と希望館への思いを語られました。

沖野事務局長続いて第4回総会議案の審議に移り、沖野事務局長が経過と議案を一括提案、参加者全体の拍手で可決決定されました。

「人が人として生きること」松浦神父が講演

松浦悟郎 神父総会から記念集会に入り、代表幹事でカトリック大阪大司教区補佐司教の松浦悟郎神父が設立3周年記念講演。演題は「人が人として生きること」。講演で松浦神父は「マズローは人間欲求を生理的欲求から自己実現の欲求までの5段階に分類したが、私にはさらにその基層にもう一つ深い層があると思える。

人間には、人間が人間であることを支える尊厳に関わる層である。体の傷は治療で癒され、心の傷は人間関係の修復で癒されるが、尊厳に根差す層が傷つけられると簡単には癒されない。そこが傷つけられると人は自分で自分を否定してしまうからだ。そうした層への共感の重要性を灰谷健次郎は沖縄の『肝苦りさ(ちむぐりさ)』という言葉に見出した。『肝苦りさ』を失わなければ生きていける、と。希望館はこの人間の深層に届いた支援をこれからも担っていっていただきたい」と語られました。

入居者・卒業者が近況と決意語る

決意語る入居者・卒業者次に2人の入居者と6人の卒業者が参加者の前で近況を報告。なかなか安定的な就職先はなく、緊急雇用対策で働きながら自立生活を継続する人や今は病気治療を優先せざるを得ない人など、厳しい実態の中で懸命に生きる姿が参加者の心を打ちました。

人情噺に和み、新たなチャレンジを決意

笑福亭仁勇師匠後半は、笑福亭仁勇師匠から古典落語「鹿政談」をご披露いただきました。これはうっかり鹿を殺してしまった正直者の老豆腐屋さんを奉行はじめみんなが守ってあげる上方落語らしい人情噺。会場は穏やかな笑いに包まれました。

最後に新しい代表幹事に就任された大阪労働福祉協議会会長(連合大阪会長)の川口清一さんから閉会のあいさつ。「希望館が必要とされない社会が望ましいが、むしろ逆行している。希望館を発展させつつ、行政への政策要望にも力を入れていきたい」と締めくくられました。

大阪希望館3周年記念誌を発行

また、今回の集会に向けて大阪希望館設立3周年記念誌「大阪希望館3年間の挑戦-誰も社会からこぼれ落とさないを合言葉に―」が発行されました。記念誌には名誉館長で直木賞作家の難波利三先生が一文を寄せてくださっているほか、3年間の活動の記録と分析、多くの支援者の皆さんの希望館へ託す思いなどが満載されています。

これからもよろしくお願いします

「大阪希望館」は3年を経て、一般社団法人資格も取得し、新しい歩みをスタートします。今後とも皆様のご支援とご協力をお願いいたします。

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